国からお金を借りる方法①:生活福祉資金貸付制度について

生活福祉資金貸付制度は厚生労働省が管轄し、社会福祉協議会が貸付の窓口になっています。生活福祉資金貸付制度は民間の金融業者から借入のできない低所得者や障害を持つ人などを対象に貸付を行います。貸付を行うことで経済的なサポートとともに、在宅福祉の充実や社会参画の促進を図ります。

あくまでも「貸付」であるため、返済が前提であり、返済能力のない人には貸付が行われません。従って、無職の人や多重債務者などは貸付を受けられません。なお、貸付に当たっては、経済的自立に対する指導の受講を義務付けています。

生活福祉資金の種類としては以下の4つがあります。

1.総合支援資金

失業などによって生活が困窮している世帯に対し、自立や生活再建の支援を目的として資金の貸付が行われます。

2.福祉資金

最低限の生活の維持を目的に、低所得者世帯や障害者世帯、高齢者世帯に無利息または低金利で資金が貸出されます。

3.教育支援基金

低所得者世帯の子供が高校、大学、専門学校などに進学するための費用に対して貸付が行われます。

4.不動産担保型生活資金

不動産を所有している高齢者に対し、不動産を担保とした生活資金の貸付が行われます。

国からお金を借りる方法②:母子父子福祉資金について

母子・父子福祉資金は母子及び父子家庭、並びに寡婦における経済的自立の助成と生活の安定、また扶養している子供の福祉の増進を図る貸付制度です。

1.貸付対象者

1)母子家庭の母・父子家庭の父(20歳未満の子供を扶養)
2)寡婦(かつて、20歳未満の子供を扶養)
3)夫と死別または離婚後、現在配偶者のいない40歳以上の女性
4)父母のいない20歳未満の子供

寡婦、及び配偶者のいない40歳以上の女性で子供を扶養していない場合は、前年の所得額が2,036,000円以下であることが条件です。

2.貸付金の種類

貸付金の種類は多岐にわたっており、子供の修学資金から生活安定資金、医療介護資金、技能習得資金、住宅の取得・改築にかかる資金、事業の開業資金などが貸付けられます。

3.利率

子供の修学などにかかる資金は無利子ですが、その他の貸付は年1%の利子がかかります。なお、連帯保証人を立てると無利子になります。

4.返済

返済期限は貸付金の種類によって3年から10年まであります。なお、据置期間として6ヶ月から1年間返済が猶予されます。

国からお金を借りる方法③:年金担保融資制度について

年金担保融資は国民年金や厚生年金、労災年金などの年金受給者が利用できる制度であり、年金を担保にして貸付を受けられます。年金担保融資は独立行政法人の福祉医療機構だけが認められており、民間の金融業者が年金を担保にして融資を行うことは法律で禁止されています。

年金担保融資は、返済額が毎月支給される年金の中から自動的に差引かれるのが特徴です。貸付金の利率は年1.9%で(労災年金は1.2%)、使途に対する制約はありません。従って、生活費や遊興費に使うだけではなく、借金の返済に充てることもできます。

1.貸付の不許可事由

以下などの条件に該当する場合は利用できません。

1)生活保護を受給している。

2)貸付金の使途がギャンブルや公序良俗に反するものである。

3)年金の支給を全額停止されている。

4)同一の年金融資で借入残高がある(追加借入は不可)。

2.貸付額

以下の3つの要件を満たす金額の範囲内になります。

1)10~200万円(1万円単位)

2)受給している年金(年額)の0.8倍まで

3)1回当りの返済額の15倍以内(返済額の下限は月1万円、上限は年金受給月額の3分の1)

国からお金を借りる方法④:女性福祉資金について

女性福祉資金は東京都が23区以外の自治体で実施している制度です。なお、23区でも独自に女性福祉資金を導入しているところがありますが、それぞれの区で内容の異なる点があります。

1.対象者

都内の市町村に6ヶ月以上居住し、配偶者のいない女性で、且つ以下のどちらかに該当する人です。

1)親、子、兄弟姉妹などを扶養している(所得制限なし)。

2)年間所得が203万6,000円以下で、過去に母子家庭の母として20歳未満の子供を扶養したことがある、または40歳以上で婚姻歴がある。

2.貸付金の種類(金額は限度額、年数は返済期限)

・事業開始資金:285万円、7年

・事業継続資金:143万円、7年

・技能習得資金:月額6.8万円(5年以内)、20年

・就職支度資金:10万円、6年

・医療介護資金:34万円、5年

・生活資金:技能習得中は月額14.1万円、医療介護・失業中は10.3万円、20年または5年

・住宅資金:150万円、6年

・転宅資金:26万円、3年

・結婚資金:30万円、5年

・修学資金:2.7~18.3万円、20年

・就学支度資金:4~59万円、20年

子供の技能習得や就職支援、修学、就職支度資金は無利子で、それ以外は連帯保証人がいないと1%の利子がかかります。

国からお金を借りる方法⑤:緊急小口資金貸付制度について

緊急小口資金貸付制度は民間の金融業者から借入のできない人のために、行政が資金を貸付ける「生活福祉資金貸付制度」に含まれている制度です。「緊急」という名前が付いている通り、最短5日で貸付を受けられ、「小口」という通り、貸付額は10万円までになっています。つまり、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合に、少額を貸付ける制度です。無利子であり、連帯保証人も必要ありません。返済期限は12ヶ月です。

1.利用条件

緊急小口資金の利用条件には、以下などの規定があります。

・医療費や介護費の支払いなどで、臨時の出費がかさんでいる。

・火災や地震などの被災によって生活費が不足している。

・年金や公的給付等の支給開始まで、生活費が必要になっている。

・公共料金の延滞分を納めたことで、日常生活に支障が生じている。

・給与等の盗難に遭ったために、生活費が不足している。

2.対象者

貸付の実施3ヶ月後から返済のできる人です。従って、無職の人、多重債務者は利用できません。

まとめ

行政からの貸付といっても、貸付に変わりはないため、返済する義務があります。返済が滞れば、民間業者と同様に延滞金を取られます。また、返済が条件であるため、無職などで返済する能力の無い人は貸付を受けることができません。ただ、無利子であったり、利率がわずか1%であったりと、非常に優遇されています。

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